Accueil / 青春 / たくげぶ! / 第三十八話 あこがれのMTG!

Partager

第三十八話 あこがれのMTG!

last update Date de publication: 2026-07-14 18:19:00

「こん~。くつろいで~」

 エアコンの冷房で弛緩しきったリーダーが、一番早くやってきた歌留奈を客間で迎える。

 「焼豚」Tシャツを着て。

「なんだかんだで、気に入ったのね、ソレ」

「なんかねー。頭悪くて好き」

 やがて、みんなもやってくるが……。

「おま、そのTシャツ卑怯!」

 爆笑するにこ。

「ふっふっふ~。今のボクは、卑怯千万ですよ~」

「オー? かっこいいじゃないですか。どうして卑怯ですか?」

 ノヴァルナ、今日は「烏賊」と書かれた変Tを着ている。

「くっ……ノヴァ子もいいセンスだね……!」

 笑いをこらえるリーダー。

「いや、みんな来たなら本題に入ろう。今日は、お父さんからMTGのカードを借りました~!」

 「おお~!」と声を上げる一同。

「万一があるといけないから、コモン低レアとランドだけだけどね。お高いカード、万とかで取引されるから」

「ひょえー。きいろのとーちゃん、どんだけ突っ込んだんだ?」

「さあ? 怖くて聞いたこと無いな」

 スリーブに入ったカードを、取り出すきいろ。

「本来は自分でデッキ山札組むのが楽しいんだけど、まずはルール説明のために、出来
Continuez à lire ce livre gratuitement
Scanner le code pour télécharger l'application
Chapitre verrouillé

Dernier chapitre

  • たくげぶ!   最終話 一足早く、サクラサク

     四月になり、五人はそれぞれ進級した。 三年組は、今年度から塾通いを始め、本格的に受験対策に取り組む。 四人が一度に幽霊と化してしまった卓ゲ部はというと、コミュ力が強化されたるうが、一年を複数人引っ張り込むことに成功し、存続となった。 るうといえば、にこと相変わらず清いお付き合いをしている。 そして、「コンテストの結果はまだだろうか」などと思いながら過ごし、夏休みに入った頃……。 皆のスマホに、るうからLINEの着信があった。貼られていたのは、一つのURL。「びっくりしないでくださいね!」とのメッセージ付きで。 塾から帰って、URLを開くと、「卓上ゲームコンテスト」のホームページが開かれる。 下にスクロールしていくと、「結果発表」の文字が、目に映り込む。 さらにスクロールすると……。 「最優秀賞 秘境探検 ジ・エクスプローラーズ」の文字が! 一同、Zoomに入ってくる。「やったよ! マジ!? 夢じゃない!?」「夢じゃないよ! ほっぺたつねったもん! 」「選評は……?」 きいろ、歌留奈の言葉に続き、にこが選評を読み上げる。「現役中学生が、これだけのものを作り上げたことに驚きました。年齢を考慮の外に置いても、内容も優れており、満場一致での最優秀賞となりました……だってさ!」「明日はお祝いしましょう!」 ノヴァルナが、上機嫌で手を叩く。「ですね! 一年の子たちも連れていきます!」 新リーダーも、ウッキウキ。「じゃあ、ボク、明日ケーキ買ってくるから!」「おー!」 少女たちの挑戦は、最高の結果で終わった。 きいろは、エクスプを足がかりにヒットゲームクリエイターとなるが、それは後のお話。 めでたしめでたし。

  • たくげぶ!   第四十七話 るうの誕生日!

    「わたし、誕生日が近いんですよ」 きいろがエクスプを投函した日、いつもの部室でるうが言う。「おお! お祝いしなきゃだね!」「お年玉はたくぜ~」「いえ、そんな高価なものでなくても!」 慌てて手を振る当人。「やっぱりホラーがほしい?」 歌留奈が問う。「ですね! ただ、リングとか呪怨とか、有名所はだいたい抑えちゃってまして」「ウン……難しいですね」 ノヴァルナが悩む。「夜に相談しよう! るーこ、当日をお楽しみに~」「ありがとうございます!」 というわけで夜。Zoomにて。「るーこ、ホラー小説とか映画の有名所、だいたい抑えちゃってそうだよね」「何が喜ばれるかしらね」 悩む一同。「あの、るうさんは、最近ボードゲームの道に入ったんですよね?」「そだよー」 ノヴァルナの問いに、気さくに答えるリーダー。「では、ホラーボードゲームなど喜ばれるのではないでしょうか」「それだ!」 きいろ、パチンと指を鳴らす。「よし、じゃあ探そう」 各自ググるのであった。 三月三日。当日。「おかえり、るう」「ただいま」「おじゃましまーす」 るうの父母から歓迎される一同。にこだけ、るうの家にお邪魔したことがあるので、先行していた。 室内には、ちょこんと棚の上に、お内裏様とお雛様が飾られている。「おーう、待ってたぜー」「今日は、『自分ちだと思ってくつろいでくんなー』しないのね」「さすがに、なあ」 歌留奈に冷やかされるも、借りてきた猫状態のにこ。「いやあ、るうにもお友達が出来て、一安心だよ。彼女さんができたって聞いたときは、さすがにびっくりしたけどね!」 恥ずかしさ絶頂の、るうにこ。父は、そんな娘たちにお構いなく、和やかトーク。「じゃあ、ケーキでも切り分けましょう」 談笑も一段落ついたところで、ホールショートケーキを取り出す母。「ふふ、ケーキもにこちんとお揃いだ」「恥ずかしいから、だーってろ」 小声で抗議。 そして、ハッピバースデー・トゥ・ユーに続き、十三本のろうそくを吹き消するう。「お誕生日、おめでとー!」「ありがとうございます!」 拍手が起こる。「ケーキが切り分けられ、一同再度談笑。「そいえばさ、にこちん」「なんぞ」「にこちんのおじさんたちには、るーことの仲、まだ言ってないの?」 むせる、にこ。「お前、ほ

  • たくげぶ!   第四十六話 ハッピー・バレンタイン! そして……

     冬休みも大過なく過ぎ。二月十三日のいつもの部室。「みんなー。明日は友チョコ持ってくるよ~」「お、サンキュな」 女子の一大イベント、バレンタイン! ただし、一部を除き、浮いた話と無縁な一同であるが。「ふっふー。にこちんは、るーこのおうちでデート済ませたんだもんねー。本気チョコっしょ? 本気チョコっしょ?」 リーダー、少々鬱陶しい。「ばっ……もう、そうだよ。悪いかよ」「悪くないよー。愛が深くて幸せものだねえ、るーこさんや」「はひっ! わたしも、本命手作りします!」 ひゅーひゅーとはやしたてるリーダー。やはり、ちょっと鬱陶しい。「日本では、女の子がチョコあげるそうですね」「そだねー。ドイツではどうなの?」「すでに出来上がってるカップルの、男性から女性に贈り物をする日です。花が多いですね」 ノヴァルナ、ドイツでの暮らしを回想する。 向こうにも、特に想い人はいなかったが。「うちでは、お母さん同士、花を贈りあっています」「ノヴァ子自身はどうするの?」「日本の風習に、合わせようかと思ってます」「へー。ノヴァ子、チョコには義理と本命があってね……」 日本流バレンタインの、レクチャーをするきいろ。「なるほど、安いチョコでいいんですね」「まあ、最近は義理チョコも廃れてるけどねー。さて、今日のゲームは、すしゴーですよー」 進級も近いので、だいぶ棚が寂しくなったが、今日もにぎやかに、ゲームをするのであった。 翌日。「はーい、クラスのみんなー。みんなのリーダー、きいろちゃんからの贈り物だよ~」 なんだかんだで、義理チョコ・友チョコを配りまくるリーダー。「佐武さん! ありがてえ! 今年も救われた!」 クラスの男子から、拝まれるリーダー。「にひひ。お返し期待してるよ~」「困りました。義理チョコ廃れているというから、持ってこなかったです」「あー。ボクが特別なんで、気にしないでいいよん、ノヴァ子」 「そうですか」と、ほっと胸に手を当てるノヴァルナ。 そして、放課後。いつもの部室。「みんなー! 友チョコどぞー!」「ありがと、きーちゃん。私からも」 皆の間で、チョコ交換が行われる。 そしてもちろん……。「えーと。あまり、上手じゃねーかもしれないけどさ」 照れくさそうに、るうにラッピングされたチョコを手渡す。「お気持ちだけ

  • たくげぶ!   第四十五話 にこの誕生日!

    「いや~、あれから大変だったよ。お父さんたち、完全にできあがっちゃって」 Zoomで、ため息をつくリーダー。両親ともにへべれけで、階段を登らせるのは危なかったため、客間の布団に寝かせてある。「できあがる? なにか、完成しましたか?」「あー。あーいう感じで、酔っ払って上機嫌な状態を、できあがるっていうんだ。ノヴァ子も大変だったんじゃない?」「ふらふらして、危なかったです」 一同苦笑。このZoomは、現在にこ抜きで行っている。「本題に入ろう。にこちんのプレゼント、何にしようか」「わたしも、それとなく好みを尋ねたんですけど、面白ければなんでもいいとのことでした」「だよねえ、にこちんは」 唸る四人。好みが幅広すぎるのも困りものだ。「逆に考えるんだ。面白ければ、本当になんでもいいのさって考えるんだ」 ジョジョのパロディを唐突に披露するきいろ。「にこちゃんがいたら、どうした急にって、ツッコまれるね、今の」「はは。まあ、それはさておき。四人で候補一つ出してさ、じゃんけんで勝った人の買おうよ」「それ、いいですね!」「わたしも賛成です」「私も」 三人、好感触。「それじゃーねー……」 最新ゲームを調べ始めるリーダーたちであった。 ◆ ◆ ◆「ただいまー」「おじゃましますー」 当日。にこが、るうとノヴァルナを連れて自宅に戻る。「おふぁへり」「きいろは、食べるか喋るかどっちかにしろ」「んぐ……。おかえり」 にこちんも、おかんルートかなあ、などと思うきいろ。 とはいえ、にこの目下のお相手は……。「そういば、るーことはもう、自宅デートしてるのかと思った」「あー……。まだなんだ、親父たちにカムアウトするのもちょっと気が引けて……。ノヴァっちみたいには勇気でねーや」 ちなみに、当の両親は、ともに仕事中。「先輩……。だったら、わたしのうちで自宅デートしましょう! 先輩のこと、打ち明け済みです!」 おおっと! 工藤選手、ここでシュート!「お、おう。じゃあ今度、よろしくな」 これは、るうがペース握るねー。と、にやにや顔を見合わせる、きいろと歌留奈。「ま、積もる話は、ケーキでも食いながらしようや」 冷蔵庫から、ホールのショートケーキを取り出し、置くと、四人のハッピー・バースデイ・トゥー・ユーをBGMに、ろうそくを十四本立て、ライタ

  • たくげぶ!   第四十四話 お正月だョ! 全員集合!

    「うぁけまして、おめでとおごじゃいまふ……」 きいろ、寝ぼけ眼をこすりながら、両親に挨拶。「あけましておめでとう」「あけましておめでとう。だらしないわねえ」「年越し番組見てたら、寝不足で……。あふ」 うつらうつらしながら、食卓につく。「ご飯食べ終わったら、ご近所さん回るからね。しゃきっとなさい、しゃきっと」「ふわぁ~い」 もそもそと、おせちをつつくきいろ。新年早々、弛緩した朝である。  ◆ ◆ ◆ 「あけましておめでとうございます!」 一家三人そろって、ご近所訪問。父母の懐が寂しくなる代わりに、きいろの懐が厚くなっていく。「うふふ~。何に使お」「無駄遣いはダメよ? お父さんみたいにカードゲーム買い込んだりとか」「わかってますよ~」「母さん厳しいなあ。仕事に必要なんだよ」 そんな会話をしつつ、ご近所さんを回ったら、家に撤収。きいろの友人一家を、家に誘ってあるのだ。「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」 奥野一家、元気にご挨拶。「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」 ご挨拶返しする佐武家。 その後、大須家、工藤家と到着し、最後にカタン家。「あけまして、おめでとうございます」「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」「アケマシテ、オメデトゴザイマス」 母娘三人で、ご挨拶。産みの母が、一番日本語が流暢なようだ。「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。カタンさん、はじめまして。娘がお世話になっています」 佐武夫妻が、ご挨拶返し。 その後、大人たちはリビングで酒盛り、子供たちはおなじみ客間で談笑。「お酒って美味しいのかなー?」「どうだろね。お父さんは、ビールが好きみたいだけど」「ビールって苦いんだろ? ほんとにうまいのかね?」「ピーマンみたいなものなんじゃないですか?」 そんな話題を繰り広げる。「二十歳までお預けかー」 ぼやくきいろ。「ドイツでは、十六歳からビール飲めますよ?」「マジで!?」「はい」 ノヴァルナの話に、一同びっくり。「日本より、四年も早く飲めるのかー」「ほんと、国によって法律違うよねー」「気分だけでもお酒飲もうってことで、こんなゲームはいかが?」 リーダーが取り出したのは、ボジョレーティン

  • たくげぶ!   第四十三話 クリパ!

     カレンダーはまたたくまにめくられ、十二月。 我らがリーダーも、スパッツをやめて黒いタイツを履いていた。相変わらず、女子だけなのをいいことに、足を開いている。皆も、タイツ状態だ。 師走というが、きいろたちもテスト勉強で忙しかった。「かるかん。このrightは、右と正しいどっち?」「正しいの方だね」「きいろー。x=9、y=-3で合ってるかー?」 いつもの部室も、この様な感じで忙しい。特にノヴァルナは……。「これ、なんて読みますか?」「えっとねー。しょぎょうむじょう、だよ。意味は……なんだっけ、かるかん」 言葉の壁があるので大変だ。 るうは一年下なので、相変わらず自分の教室。 こんな、師走な日々も過ぎていき……。「づがれだあ~!!」 テスト明け。五人、部室で久々の揃い踏みである。「先輩方、テストお疲れ様です」「るーこもお疲れ~。よーし、遊ぶぞー!」 あれから、冬休みに向けて、棚をだいぶ整理している。 今日は、UNOとババ抜きで遊ぶことに。「あっ、そうだ。二十四日に、クリパうちでやる予定なんだ。るーこも、ノヴァ子も来るよね?」「そうなんですか!? 行きます、行きます!」「クリパ? クリーパーがどうしましたか?」 マインクラフトの、アレを思い浮かべるノヴァルナ。「あー、クリスマスパーティーね」 「オー」と、合点がいく。「じゃあ、プレゼント交換あるから、用意しといてね~」「はーい」 そして、二十四日。「メリー・クリスマース!」 サンタの格好をした佐武家一同が、クラッカーを弾けさせ、皆を迎える。「おじさまたちも、好きですねえ。そういうの」「ははは。一家の体質かもね」 思えば、流しそうめんもやったものだ。「ささ、上がって上がって」「おじゃましまーす」 さっそく、ブッシュ・ド・ノエルがダイニングのテーブルに置かれ、ノリノリな父が、切り分けていく。「じゃあ、まずはクリスマスを祝って……いただきます!」「んー! おいしーい!」「美味しいですね!」 きいろ、ノヴァルナ、皆々も満足。「近所にシャトレーゼあって、ほんと良かったよ~」 シャトレーゼ信者、きいろ。微笑ましい。 一同、しばし談笑。ケーキに続き、母特製フライドチキンが出される。「ほんとは七面鳥食べるそうじゃない? どんな味なのかなー?」 きいろ、

Plus de chapitres
Découvrez et lisez de bons romans gratuitement
Accédez gratuitement à un grand nombre de bons romans sur GoodNovel. Téléchargez les livres que vous aimez et lisez où et quand vous voulez.
Lisez des livres gratuitement sur l'APP
Scanner le code pour lire sur l'application
DMCA.com Protection Status